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心に残ったコンサート (2007年後半)

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今年も いろいろなコンサートに行きましたが、心に残ったコンサートをいくつか書き留めておきたいと思います。

2年前、ブレンデルのピアノリサイタルを最後に改装中だったRoyal Festival Hall が無事にオープンしました。 テムズ川沿いのテラスバルコニーが広くなり、休憩時間は外に出ることも出来て快適な空間になりました。 不味いカフェテリアしかなかったので夕食時にはいつも苦労していましたが、今度はping pong (飲茶)やル・パン・コティディアン(カフェ)などお洒落なレストランが出来てとても便利になり嬉しいです。
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       (テラスバルコニーの端にある 期間限定の不思議なオブジェ)

以下のコンサートはすべてRoyal Festival Hall にて。
バービカンホールは不便だしあまり奇麗ではないので、足が遠のきそうです。

心に残ったコンサート (2007年後半)_a0015132_2162256.jpgAlfred Brendel Recital (June 14)

Haydn Piano Sonata in C minor, Hob.XVI/20
Beethoven Piano Sonata in A flat, Op.110
Schubert 4 Impromptus, D.935 - No.1 in F minor; No.3 in B flat major
Mozart Piano Sonata in C minor, K.457

RFHのオープニングコンサートはまた、ブレンデルでした。
76歳という高齢にもかかわらず、長時間のリサイタルをこなすのは並大抵の努力ではないと思います。確かに技術の面ではピークを過ぎていますが、名ピアニストとしての長いキャリアと経験は聴衆を感動させてくれます。 残念なことに、来年で引退するそうで 生演奏を聴けるのもあと僅かのようです。

Maurizio Pollini & LPO (October 3)

(Conductor Kurt Masur)
Beethoven Piano Concerto No.5 (Emperor)
Shostakovich Symphony No.5 in D minor

10月には ポリーニとLondon Philharmonic Orchestra の皇帝を聴きに行きました。 何度聴いても名曲は飽きることがなく、聴くたびにその素晴らしさに魅了されます。
ポリーニは60代後半だと思いますが、1年ぶりに見た彼は急に老けたような印象を受けました。ピアニストも高齢になると一人のリサイタルよりは、コンチェルトの方が聴き応えがあるような気がします。余裕と貫禄でオーケストラを引っ張っていく迫力は、流石だと思いました。

Nikolai Lugansky & Philharmonia Orchestra (October 11)

(Conductor Charles Dutoit)
Debussy Jeux
Ravel Piano Concerto for the Left Hand
Debussy Images for orchestra
Rabel La Valse

シャルル・ドゥトワの指揮が素晴らしいのはもちろんのこと、若いピアニスト ニコライ・ルガンスキーのラベルがとても印象に残りました。 左手だけで弾くこのコンチェルトを、気負うことなく 軽やかに演奏していて思わず引き込まれました。 今度は彼のリサイタルに行ってみたいです。

☆ Mitsuko Uchida & Chamber Orchestra of Europe (November 5)

Mozart Piano Concerto No.19 in F, K.459
Strauss Metamorphosen
Wagner Siegfried Idyll
Mozart Piano Concerto No. 20 inD minor, K.466

内田さんの弾き振りは、いつみても神業のようです。 美しい音色と凛とした演奏にとても感動しました。音楽を愛して止まないといった雰囲気で、聴衆までも幸せな気持ちにしてくれるのが 彼女の素晴らしさだと思います。

☆ Radu Lupu & Philharmonia Orchestra (December 2)

(Conductor Riccardo Muti)
Beethoven Overture, The Consecration of the House
Schumann Piano Concerto in A minor
Mussorgsky, arr. Rabel Picture at an Exhibition

1972年のこの日、リッカルド・ムーティがフィルハーモニア・オーケストラを指揮して ロンドンデビューを果たしたそうです。 今日はその35周年記念公演ということで、豪華なラインナップでした。 私の大好きなシューマンのピアノコンチェルトを Lupuが情感を込めて弾いていて、感激でした。 ムーティの指揮は観ているだけでも絵になります。