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Grigory Sokolov Recital @ Barbican Hall

Grigory Sokolov Recital @ Barbican Hall_a0015132_3575947.jpg先日、ロシア人のピアニスト ソコロフのコンサートを聞きに行きました。
彼は16歳の時 チャイコフスキーコンサートで優勝(40年前)、若い頃は 日本でもコンサートをしていましたが、最近は健康上の理由からか ヨーロッパでしかコンサートをしないようです。

コンサート会場は、かなり薄暗く(彼の希望だそうです)、バッハ の French Suite No.3 BWV814 で始まりました。 ピアノではなく、ハープシコードのような音で弾き続けたので驚きました。 次のベートーベン Sonata in D minor, Op.31, No.2 は、こんなにも多彩な表現ができるのかと思うほど、質感の違う音で弾いています。ピアニッシモを羽のように軽やかに弾いたと思うと 重厚なフォルテがお腹に響いてきます。 休憩を挟んで、シューマン の Sonata in F sharp minor, Op.11 を 楽章ごとに様々な情感豊かに弾きこなし、会場も心地よい緊張感と感動に包まれていました。 
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プログラムが終わると、割れるような拍手の嵐。 淡々と、でも気が付いたら6曲もアンコールで弾いてくれました。 中でも、ショパンの幻想即興曲は素晴らしかったです。

ピアニストにもいろいろなタイプがいますが、彼は哲学者タイプというのでしょうか。
華やかさはありませんが、研究し拘り尽くした演奏を聞かせてくれます。
心にずーんと来る感じは初めての体験でした。



Grigory Sokolov Recital @ Barbican Hall_a0015132_444482.jpg予定していなかった Yundi Li (ユンディ リー)のコンサートにも行ってきました。
彼は 2000年のショパンコンクールに18歳で優勝、まだ23歳です。 
日本ではクラシック界のキムタクなどと言われていますが、見る角度によっては似ているかも、、、ヘアースタイルが ロングバケーション(もう10年前!)の頃の木村君に似ていました。 そういえば、ドラマの中で 彼も瀬名君というピアニストの役でしたね。久保田利伸の主題歌も懐かしいな。。。

Grigory Sokolov Recital @ Barbican Hall_a0015132_451251.jpgMozart   Sonata in C, K330
Schmann  Carnaval Op.9
List       Sonata in B minor G.178
Chopin    Andante spinato et Grande Polonaise Op.22

若さ溢れる、エネルギッシュな演奏で 楽しませてくれました。 後半のList, Chopin は本領発揮といったところでしょうか。 アンコールでは、いつも弾く中国の曲を楽しそうに弾いていました。 東洋系の若い女性が多かったので、中国でも人気なのでしょう。
ショーマン精神に溢れている彼、これからどんなピアニストになっていくのか 楽しみです。